自宅の戸建てを売却してマンションへの住替えを検討 マンションのデメリットとは?
マンションといえば、
- 売りやすい、貸しやすい、時価が明確
- リッチが良くて、頑丈、住みやすい
- 時代の便利を全て詰め込んでいる
いいことばかりじゃん~~~ でもデメリットは?
本日の記事
- 購入検討をしているマンション
- マンション購入のデメリット
- 結論、どうするか
この記事からわかること
マンションを購入するデメリットがわかります。
結婚や出産など、家族が増えるタイミングで家の買い替えを考える人は多いと思います。
そんな時に、まず一度は考えてみるのがマンションの購入です。このブログを読んでいる人の多くは、市街地で働いていると思います。(農業や林業はいないかと)であれば、必然的に、職場から近い快適な住居はマンションが多いです。家計を考えるなら、借りるより買う。マンションの購入は多くの人が一度は考える?選択肢です。
さて、デメリットはないのか?ここを掘り下げます。
この記事を書いているなぎささんは
マンションも戸建ても両方持っている身です。
新大阪で1室、賃貸マンションの経営をしています。
自宅は築35年の木造ボロ屋です。
独身寮やホテル暮らし、事務所暮らし?、アパート、マンション、シェアハウス。いろんな住居を渡り歩くこと、引越し歴12回。これで最後のつもりで買った1軒屋ですが、自宅としてのマンションの購入の物欲が湧いてしまい、市場調査してみました。
その結果と学びをお伝えします。
1.購入検討をしているマンション
ある日 自宅付近を散歩していたら、近所で目立つマンションが1室だけ売りに出されていました。そういえば、住居目的でのマンション購入は考えたことがなく、興味が湧いたので、内見してみました。
✔︎物件情報
- 販売価格 4,280万円
- 築30年、47坪、RC造、3LDK、南向き
- 管理費28,140円、修繕積立金18,390円、駐車場19,000円
- 固定資産税316,077円
- 阪急###駅から徒歩10分
古いですが、セレブのマンションです。
部屋違いで、数年前まで芸人の山崎邦正が住んでいたようです。
駐車場には高級車がせいぞろいしており、ベントレー、マゼラティー、フェラーレ、ベンツ、ジャガーなどがあります。まるで高級車のショールーム。
夏には、大阪中の花火大会が窓から見れます。それでいて、裏の山は国立自然公園。蛍が出ます。かなりいい物件です。
✔︎安値の理由 事故物件
なのに、4,280万円と驚きの安値。その理由は、事故物件だからです。
8年前に前のオーナーが自殺?しており、以来空室です。
周りの部屋はどれも5~6千万円しています。
8年といえば、法的には、既に事故物件としての告知義務はありません。数年住んで売ったとして、その時には他の部屋と同じレベルで売れるので、1000万円近い含み益が出ます。かなりお得。しかも、他の部屋より間取りがいいです(3部屋CK済みでここがベスト)
現在、マンション全体のリフォーム中なので、修繕積立金の負担なく、キレイな状態で入れます。
正直、かなりいいです。
(とは言いながら、他をそんなに見たことはないですが)
✔︎背中を押される一言 住宅ローンが消えます
しかも、営業マンから最後の一声がチョーーー強烈。
「自宅の売却をするなら、残債額で下取りします!」
物件にもよりけりですが、ここの業者は購入を前提に、残債額での下取りを得意としています。
つまり、住宅ローンを抱えていても、また新規で組める。(この流れで、先日の記事「自宅の売却査定」)
そして、購入と同時に売却もできる。ということです。
通常、戸建てのデメリットとして、「売りにくい」があります。
住み替えをしようとすると、買いと売りをする必要がありますが、どうしてもタイミングが合いません。加えて、通常の家であれば、売却額でローンを完済するための「損益分岐点」に達するには10年くらいかかります。なので、持ち家の住み替えは、タイミングと含み損で2重に難しいものです。
せっかく不動産の購入でノウハウを身につけても、次がないというのが、よく陥る罠。これを回避できるというのであれば、最高です。
ついつい、買う前提で話を聞いてしまします。
2.マンション購入のデメリット
欲に駆られたときほど、デメリットの把握です。
マンションのデメリットはズバリ3点、①管理費と②固定資産税の建物割合と③資産除去債務です。
✔︎管理費が高すぎる
管理費、修繕積立金、駐車場を合わせると、月額65,530円かかります。
年間では786,360円!
高いです。。。
木造ボロ屋に住む身からしたら、今ゼロ円のものが、80万円に膨れ上がる話なので、耐えられません。
✔︎固定資産税が高すぎる
固定資産税がズバリ316,077円もします。
上記の管理費も含めると、年間で1,142、032円!!!
高い、高い、高すぎる!!!
木造ボロ屋に住む身からしたら、高すぎます。今の木造ボロ屋では固定資産税が年間10万円あるのみです。
場所(駅から10分)も広さ(約50坪)も築年数(約30年)も今の家とほぼ同じです。戸建てなので、間取りは今の方が1部屋多く、庭が2つ、駐車場込み。
一見、戸建ての方が高そうですが、なぜか逆転しています。
✔︎固定資産税の内訳がほぼ建物
一軒家よりマンションの方が固定資産税が高い理由は、ズバリ「建材」です。
固定資産税は、土地と建物とで評価方法が別です。
地価は国税庁が公開している路線価と面積・地形から算出可能です。さっきの話でいうと、金額差がある話ではありません。課税明細を見るとどっちも同じ6万円でした。
高いのは建物です。建物価値は、建材と床面積と築年数から判断されます。
私の家のように、木造ボロ屋であれば、4万円です。かたや、マンションは25万円も!
木造は償却が22年と早い一方(償却済み)、鉄筋コンクリートであれば60年もかかります。「価値が落ちない」と営業トークがあるかもしれませんが、費用負担がいつまでも大きいのはデメリットです。30年経って、木造なら4万、RCなら25万円。この差はデメリットです。
✔︎資産除去債務の罠
最後に、マンションには「資産除去債務」という隠れたデメリットがあります。
資産除去債務とは、事業撤退時などに発生する現状回復のための費用です。=解体費
普通に暮らしているときは考えません。
もしその日が来たとしても、木造であれば、手とハンマーでいつか壊せます。
しかし鉄筋コンクリートであれば、作るのと同じくらいの時間とお金がかかります。都心の再開発を見ていると、壊している時間の方が長いですよね。もしも「壊す」となった時の負担は計り知れません。
「資産除去債務」の有名な事件は豊洲市場の土壌汚染です。除去できない(しにくい)過去の埋設物や構造物が負の遺産として、資産価値を下げてしまいます。資産除去債務の査定は難しすぎて、通常しませんし、考えないです。森友学園問題でもあったように、財務省でも計算を間違える難易度です。マンションならともかく、新築戸建ての鉄筋コンクリート(=Pana Home)は絶対に避けましょう。建てた瞬間、「地価」が1000万円は下がります。
3.結論、どうするか
さて、マンションのデメリット3選を考えた上で、私の思うことを述べます。人は、どうしても自分の生い立ちや今の生活から物事を考えます。これは私の立場での、私の意見です。
✔︎レンタル家具にそんな高値は払えない
マンション生活は高額なレンタル家具です。
管理費、共益費、(修繕積立費)、駐車場、そして建物の「建材」に対する固定資産税。
これら毎月(毎年)払えど、それが資産として蓄積されず、単なる出費として消え去ります。木造一軒家なら、そもそもかかりません。確かに、便利さや快適さはあります。でも、住む場所によってはいらない出費なので、贅沢品です。ここら辺が、どうしても「高価なレンタル家具」に思える原因です。
木造1軒屋であっても、建物に対する課税はあります。ただ、償却が早く、残存評価額も安いです。また、どちらの場合も、土地に対する固定資産税や建物の修繕(積立)費はかかります。これらは、資産価値に比例してかかるので、高くても、その分高値で売れる言い訳です。払っても、ある種資産として残るので、単なる出費とは違い、私には納得感があります。
あと、マニアックな話をすると、マンション(鉄筋コンクリート)は法定耐用年数が60年です。
おそらく、償却が終わった鉄筋コンクリートはまだ日本にはありません。将来の価値下落と資産除去債務があるにもかかわらず、今だに「新品価値」を税金としてはとられています。新品価値に支払った税金はついぞ取り返す手段がありません。この支払い期間の長さと割合が損に思えてしまいます。
✔︎固定資産税が木造なみなら買うかも
とはいえ、数年住めば、1000万円の含み益を抱えるマンションを、木造ボロ屋とトレードオフできるのは魅力的です。
いろいろデメリットは書きましたが、マンションの方が戸建てより「売りやすい、貸しやすい、時価が明確」という資産としての流動性があります。
しかも、自宅の下取りで、今のローンもチャラ。いいことつくしです。
法律と戦っても無意味ですが、マンションの固定資産税が木造なみなら飛びつきました。実際、毎年100万円の「新しい出費」にはマインドがついていきません。