自宅の売却査定をする 戸建てを買うときの注意点 地形に注意

自宅 資産

家は一生で一番大きなお買い物。

  • 資産価値を信じるからこそ買う
  • 値上りする期待も少しばかり
  • でも株や外貨・仮想通貨みたいに「時価」がわからない

そんな自宅の「土地」としての売却価値を考えてみました。

本日の記事

  1. 自宅の売却査定の結果
  2. 安値の理由 戸建てを買うときの注意点
  3. 損したのか 得したのか

この記事からわかること

自宅の売却査定の方法と土地選びの注意点がわかります。

家は一生で一番大きなお買い物。誰もがそう信じて家を買います。でも、「購入」とは「相続」に対する決別でもあります。「継がない」と決める人には、ある日売却する日が訪れるでしょう。「継ぐ」意思を背負って生きる人に比べると、はるかに「根が細い」からです。その細い根からは、「継ぎたい」という子供は生まれないでしょう。ある日、生活の変化とともに売る日が来ると考えるべきです。

時価(=売却査定)と「売れる土地選び」は大切です。

この記事を書いているなぎささんは

2017年5月に築31年の戸建てボロ屋を2950万円で買いました。

ボロ屋とは書きつつ、自分では愛着満点の自慢の家です。

坪単価は60万円で広さは50坪(大阪では広い)。価格構成は家がゼロ円、土地が3000万円、お釣り50万円です。元値が3400万円だったので、かなりネゴしています。しかも、家から徒歩圏には御堂筋線(大阪で一番有名な路線)が延伸中で、大阪大学もこの4月に移転してきました。ハザードマップもOKです。学区、アクセス、地盤。

いつ売っても得するはず!

そんな自慢の自宅です。

今回、その自慢の自宅を売却査定したので、その結果と学びをお伝えします。

1.自宅の売却査定の結果

自宅の「時価」を知るには、不動産会社の売却査定という方法があります。実際に売るかどうかは別として、査定するだけでも簡単にしてもらえます。

✔︎売却査定額と損益分岐点

ズバリ、2650万円でした。想定外の安値です。

2950万円で買ったので、マイナス300万円。

「いつ売っても得する」と思っていたので、正直ショックでした。

ならばいつから得なのか。

計算してみると、損益分岐点は2022年11月です。

つまり、1年後からは、本当にいつ売ってもお釣りが来るはずです。

✔︎計算方法

計算方法は納得のいくものでした。

  • REINSから周辺の直近取引を取得
  • 査定対象の登記簿を取得
  • 土地の地形と坪単価から算出

REINSとは、不動産業者だけが見れる売買情報システムです。一般の人は見れませんが、国交省のこちらのHPからもっと粗い情報なら見ることができます。このREINSから自宅周辺の直近取引情報を調べ、それに土地の地形評価と坪単価を使って算出しました。おそらく、誰がしても同じ結果になる計算方法です。

安値でショックの私に補足をすると、これはあくまで「土地代」です。家の価値は含まれていません。リフォームも価値の増加としてみてもらえるはずです。

✔︎なぜこの金額か#1

この値段の決め手は、半年前?に売れた隣の空き家です。

43坪の角地で2900万円だったようです(2020年12月頃)。

そして、この値段の決め手は、おそらく自分です。

50坪で2950万円でした(2017年5月)

そして、この値段の決め手は、自分のハードネゴ(3400→2950万円)です。

結局、過去の自分が悪さ?をして、その査定額になっています。

計算根拠を知ると、実はもっと高くなるのでは?と楽観視はしつつ。

実は、自分のせいで、周囲に安い誓約事例=地価下落を生んでいるようでもあります。

✔︎なぜこの金額か#2

43坪と50坪が同じ金額というのには2つの理由があります。

1つ目は、「地形」です。

隣の家は、南西向きの角地でした。南方リビングを実現でき、車庫と玄関を別に配置できます。南東角地ならさらに良いですが、この周辺では一番良い場所かもしれません。

それに比べ、私の家は公道に1辺のみ面した「三角地」です。

50坪あり、鋭角ではないので、建築には困りませんが、制限は生じます。この地形の差が原因で、43坪でも50坪と同じ価値になったのでしょう。

2つ目の理由は、大家の収益欲です。

隣の家の前の大家は、新築購入以来、一度も住んでいない人でした。加えて、入居人の転出と台風被害。修理をせずに放置していたので、資産に対する愛着がなかったのだと思います。家のマイナス評価が大きくなる前に、売りを急ぎ、私の過去のネゴに引きずられ安値で販売したのだと思います。

2.安値の理由 戸建てを買うときの注意点

戸建てを買うときは、「地形」選びが大切です。

✔︎地形は要注意

坪単価は誰もが意識しますが、地形による評価の増減はなかなか目に見せません。

隣の家は、南西角地という「地形」が理由で、43坪でも50坪と同じ評価になりました。

逆に、私の家は、50坪あっても、「三角形」という「地形」が理由で、43坪と同じ評価です。土地代が単なる面積比例でないことと、地形の重要性がよくわかります。

✔︎良い地形

ここで良い地形を考えてみます。

ベストは南東角地です。

道路に2面接していると、駐車場や玄関、勝手口のアクセスを自由に設計できます。南東角地だと南方リビンが実現できます。リビングには自然光が入ります。庭は植物が最も育ちやすい南向きに設置でき、リビングとも合体できます。テラスでBQとかできて、良いでしょう。西陽がなければ、さらに良いです。

デメリットをいえば、角地は固定資産税がその分高いです。車の通り抜けもその分多いです。あと、「角地制限」という「何にも使えない空間」があるため、実効面積が狭くなります。

南東角地→南西角地→北東角地→北西角地→南方接道→あとは同じ?

こんな感じかと思います。

✔︎悪い地形

うちがそうですが、長方形でないと評価が落ちます。正三角形ならまだしも、鋭角だと間取りの制約も大きいです。注意が必要です。

あと、「公道」には「最低限2m」は接している必要があります。これを満たさないと「再建築不可物件」となります。修理はできても、取り壊したら最後、駐車場にしかできません。いわくつきなので、土地代は激安です。道路に接しているつもりでも、それが「公道」とは限りません。「公道認定」されるためには、4m幅が必要です。自転車しか行き来しないような場所は、なぜか古い家が多いです。これは建築法上、壊すと建てられないという法規制があるからです。こればかりは、本当に注意が必要です。

3.損したのか 得したのか

時価を知ってしまうと、損得感情が生まれます。

私の場合、予想外の安値だったので、ショックはありました。

ただ、土地代と家付きの評価は別の訳だし。リフォームも含まれていません。マイナス300万円の評価は「最低価格」と認識しておけば良いと思っています。本当の売却額はそのときの相手と自分次第です。

あと、来年の10月が損益分岐点と思うと、気が楽です。まだ住宅ローンはありますが、それ以降は「家賃=貯金」です。払った分が、時間差で取り返せると思うと、手のかけようがあります。

さて、GWは梅の手入れでもしながら、DIYに励みます!