【注意】【デメリット】ワンルームマンション投資 サブリース契約の罠?
ワンルームマンションの投資を考えている人はいますか?
- 資金:フルローンで、頭金なしでもマンションが買える(≒住宅ローン)
- 副業:賃貸収入があれば、ローンの返済とバランスしても負担なし(or少額)
- 保険:返済期間中は団信があるから、生命保険はもういらない
- 年金:返済すれば、年金資産として、食費くらいは一生涯保証できる
- 節税:相続税の圧縮効果がある
営業マンの口説き文句はこんな感じです。確かにそうですが、実は見えないリスクがあることを知ったので、お伝えします。
本日の記事
- サブリース契約って何
- サブリース契約の罠#1 家賃がピンハネされてる
- サブリース契約の罠#2 売却査定額が下がる
- サブリース契約の罠#3 解約しにくい
- ではどうする?
この記事から得られるもの
ワンルームマンションの投資をする前に知っておきたいデメリットをお伝えします。
これから説明する「サブリース契約」は、よく「リスクヘッジ」の手段として説明されます。確かにその側面もあります。でも、実は大きなデメリットが3つあります。この説明は恐らく営業マンはしないので、投資をお考えの人は一読ください。安全を買う一方、失うリターンをしっかり把握しておきましょう。(参考:関連記事)
この記事を書いている私は
2017年にワンルームマンションを買いました。投資の目的設定は、「定年退職をダラしなく伸ばさないこと」です。
退職予定の65歳春には完済予定です。完済すれば、月6万円の家賃収入=食費+通信費くらいは一生涯保証されます。自宅のローンも同時完済予定なので、退職と同時に一生涯の衣食住が担保されます。将来の貯金に心配がなくなったので、貯金をヤメて、今を楽しんでいます。
と、ここまでは良かったのですが、とある事情から収益率を求めるようになり。改善箇所を探したところ、今の契約形態に思わぬ欠陥を見つけたので、過去の自分にお説教します。
1.サブリース契約って何?
✔︎サブリース=又貸し
Subleaseとは、「sub:下に」+「lease:貸す」、つまり、「又貸し」するという意味です。
身近な例で言うと、借上社宅です。会社が従業員の代わりに賃貸物件を借り、従業員に貸す仕組みです。転勤族の場合、数年おきに同じエリアで人の出入りがあります。会社からすると、その都度、敷金+礼金を払うのはバカらしいです。大家さんもその都度、修繕・リフォーム代を払いたくありません。住居人は、家具・備品など、使えるものは使って、引越しの手間を削減したいです。サブリースは、ちょうどこの3社の利にかなういい仕組みなのです。
✔︎なぜそんなものがあるのか
この仕組みを使えば、リース会社は自分の資産を持たなくても、広く浅く手数料を得ることができます。
例えば、同じ1000万円でも、マンションを持つのと借りるのでは稼ぎ方が違います。前者の場合1室から=家賃5万円かもしれませんが、後者の場合100室から500円ずつ取れれば同じになります。人によって融資を得るより、空室を埋めることの方が得意です。こんな感じで、大家とリース会社でうまく分業し、互いの長所と短所を埋めています。
- 大家 資金調達は得意。空室リスクが怖い。
- リース会社 客付けが得意。1つの資産にかけたくない。
- 住人 いい物件が安ければそれでいい。
2.サブリース契約の罠#1 家賃がピンハネされてる
✔︎家賃がピンハネされてる
この仕組みが成り立つためには、リース会社が家賃をピンハネします。
本来であれば6万円の家賃が、サブリースのせいで安くなってしまう感じです。自分で営業活動をできればいいのですが、「不労所得」にこだわるあまり、収益が悪化してしまいます。
✔︎でも、サブリースしないと空室リスクがあるのでは?
リース会社はプロです。客がつかないような物件はそもそも借りません。程度問題かもしれませんが、サブリース=空室リスクが少ない物件が前提です。ちょっとの営業努力でカバーできるかもしれません。
✔︎どのくらいピンハネされるのか?
調べてみます。
3.サブリース契約の罠#2 売却査定額が下がる
問題は、ここから。
✔︎売却査定額が下がる
同じ物件でも、家賃が違うと売却価値が変わります。
例えば、同じ物件でもサブリースした場合、普通の賃貸より家賃収入が減ります。問題はこの「目減りした家賃」こそが実績として残り、売却査定に使われます。「本当の家賃」で売却交渉をしようにも、その金額は分かりません。分かったとしても、それは物件の魅力ではなく、リース会社の手柄となります。お隣さんがいくらだった!と騒いでも、「家賃が低いには理由がある」と値下げ交渉のネタにしかなりません。
✔︎どのくらい価値が下がるのか
調べてみます。
4.サブリース契約の罠#3 解約しにくい
さらにヤバいのは権力関係。
✔︎住居人は追い出せない 所有権より居住権
「借地借家法」では、適切な理由がない限り住居人を追い出すことはできません。法律は弱者保護で作られます。極端に言うと、所有権より居住権の方が上位です。大家さんであっても、正当な理由がないと、いきなり住居人を追い出すことはできません。リース会社はある意味住居人です。住んでいるのか?と言えば疑問ですが、そこは契約次第です。
✔︎買ったときに知らされないかも
サブリース契約が購入前に行われていた場合、その契約が勝手に引き継がれることがあります。
例えば、自分が賃貸に住んでいたとして、大家さんが変わろうが、自分は何も変わりません。記憶にあるのは、入居時に賃貸契約をしたことくらい。これが表に出ようが出まいが、住人は住人。所有者は所有者。ところが、新しい所有者からすると、知らない住人と見覚えのない賃貸契約になります。
✔︎でも、住居人付きってことは初月から売上があっていいのでは?
確かにその側面もあります。ただ、どんな契約で今の住人が住んでいるのか、それを知り得ないのはヤバいです。私の場合、今この状況にあります。権利構造を知りたくて、管理会社に質問したところ、初めて聞く社名と探しても出てこない賃貸契約に耳を疑いました。アイツ誰?本当はいくら?突き詰めたいです。
5.ではどうする?
✔︎なぎささんは何をしたいのか
マンションはぶっちゃけ、収支ゼロで損も得もありません。ただ、この融資枠が開けば、もっと他のものに投資できます。このマンションを買った時は初めての投資だったので、安全をみて1行からしか借りませんでした。今なら、2行同時借入れをします。極論言うと、1室売って、開いた融資枠で、2室買うことができます。これをしようと思うと、「本当の家賃」で1年くらい実績を積み、売却査定をあげた上で、損切り+2室買いになります。この最初のステップの権利構造を今日初めて知りました。
✔︎メリットもある
サブリースにはメリットももちろんあります。ほったらかしでいいことです。夜間のクレーム処理がありません。未払金の回収も客探しもありません。楽は楽です。初心者にはお勧めです。営業マンの説明通り、リスクをなくす方法です。
✔︎まずは辞めるかどうかを決める
ただ、家賃減+資産目減り+損切り難という3重苦もあります。このメリットとデメリットを突き詰めて、今更ながら今後の運用を考えてみようと思います。
✔︎本当の賃貸相場と売却額を調べる
まずは、本当の家賃と売却額を調査です。あと、リース契約の「発掘」です。色々悪く書きましたが、引越し作業のどさくさで、私が書類管理できてないだけかもしれません。
✔︎私は損したのか?得したのか?
結論、得しています。投資には目的設定が大切です。私が場合、「定年退職をダラしなく伸ばさないこと」が投資の目的でした。このまま何もせずとも、その目的は達成できます。毎月の収支明細の中で、確定拠出年金や貯金、株式投資より、ずっと資産の積み重ねを感じています。また、勉強にもなりました。その勉強に結果、強欲になり、次の一歩へが見えてきた感じです。しなかったら、そもそも何もなかったです。悪く書きましたが、何もしていない人には、マンション投資はお勧めです。