転職します!#6 ハイレックスコーポレーション 熱烈な歓迎と内定辞退の理由

仕事

転職は間違いなく人生の岐路です。そこで私が何を考え、何を大切にし、何を選んだのか。

自分の大切な瞬間を文字起こしします。

関連記事:転職します!#1 人生の岐路に立ち 何を考え 何を大切にし 今何を思うのか

本日の記事

  1. 会社紹介 ハイレックスコーポレーション
  2. 熱烈な歓迎
  3. 悩んだ私がとった行動
  4. 内定辞退の理由
  5. 今思うこと

この記事から分かること

現職の職務経歴が現職以外でも多いに使えることがわかります。

これは私に限ったことではありません。

今の日本は有効求人倍率が1.2倍もあり、求める人には仕事があります。

むしろ選べるという恵まれた環境。

この記事の想定読者

リーマンショックなどの就職氷河期を味わった30〜35歳の人。

この記事を書いているなぎささんは

昨年10月から転職活動を始め、12月までの2ヶ月間で内定3社、最終選考自ら辞退が3社、選考落ちは5社。

内定を頂いた会社はハイレックスコーポレーションヤンマーと某大手電機メーカーです。

その内、ハイレックスコーポレーションに対する話を書きます。

まず全てを語る前に感謝を述べたい!!!

この後書く内容には、ネガもポジも含め、全て私の本音です。

ただ、その全てを超えて、ハイレックスコーポレーションはすごくいい会社で、内定を頂いたことを心から感謝しています。

おそらく一生ファンで居続けます。

一緒に働く未来は辞退をしましたが、今後の活躍をいつまでも応援しています。

また、無借金経営の信念を歪めても、インドバンガロールに巨額投資をしている今に、心より応援申します。

自分が仕事で一番輝いていたインド駐在の日々を思い出しましたし、現職への評価が心底うれしかったです。

何度も重ね重ね、内定を頂いたことにお礼申し上げます。

これからこの会社を目指す人がいたら、是非お勧めします。

会社紹介 ハイレックスコーポレーション

一言で、めちゃくちゃいい会社です。従業員目線でも、顧客目線でも、投資家目線でも。

まずどんな会社か

ワイヤー関連の技術で世界3大メーカーで、国内では首位の会社です。

業界としては自動車と医療がメインで、自動車では全ての完成車メーカーと取引をしています。

自動車関連ではパワーウィンドウやスライドドアがメイン、医療関連ではカテーテルや人工血管など。

その他、船舶や建機など、「ワイヤーコントロール」が求められるあらゆる分野で幅広い事業展開をしています。

会社の特徴4選

何度も繰り返しますが、とてもいい会社です。そして、(最初の一つは微妙だが)私の性格にはぴったりでした。

無借金経営

これはやろうとしてできることではありません。

強い信念と収益性と堅実性があってはじめてできることです。

というか、品質不良や世間の不景気なども含めると、運の良さも必要です。

こんな最強の財務諸表は今後見ることがないでしょう。

親会社のBSには買掛金、未払給与・税金などしかなく、社債も借入もありません。

個人的にはもっと自分の事業に自信を持ち、銀行の力も借りて世界をとりに行って欲しいのですが、そうならないところからして、ガツガツしていなく、社員が仲良く、風通しがよい社風が垣間見れます。

実際、誕生日には周りからハッピバースデーを歌ってもらえるほど、仲の良い社風らしいです。

海外進出

連結30数社の内20社以上が海外法人で、社員12,865人の内82%は海外の従業員です。

海外進出の歴史も古く、アメリカ進出はトヨタより早く、インド進出にはスズキと同時期です。

何より、本社の社長自身が元インド法人の社長だったこともあり、海外への力の入れようがよくわかります。

個人的には相性抜群ですし、前職エクセディーと通じるものを感じます。

上場しているがオーナー企業

創業家の寺浦太郎様が社長を務めており、上場企業ながら創業家の関係者(組織)が29%の株式を持っています。

上場故のややこしさはあるはずですが、実質オーナー企業という感じです。

オーナー企業の大組織では(個人的な偏見ですが)社員の失敗は厳しく咎められることがなく、逆に「個性」と言われても成果を出す人の方が喜ばれると思います。借金がない場合、社員同士の仲の良さも相乗効果として出てくるはずです。

サントリーやヤンマーがこの筆頭事例です。ハイレックスコーポレーションも同じベクトルで個性と挑戦と仲の良さがある企業だと思います。

この点も、私のとの相性が良かったと思います。

一方、筆頭株主が何度か変わり、借金が多く、収益性も低い企業の場合、外圧が加わると人間関係がギスギスするように思います。(現職+前職)

収益事業の分散

自動車業界の企業が建機や船舶もすることは多いですが、医療の収益柱も持っていることは大きいです。

収益源は複数あってこそ企業の存続が確実なものになります。

単一事業しか持っていない前職 エクセディーでは事業のわかりやすさ=一体感はあったものの、電気自動車という驚異に対してできることがありませんでした。案が出てこない社風というのは変化を求める時には困りものです。

現職の芦森工業では水道管補修(=公共事業)という完璧なる別収益を持っていたことがよかったです。

我が家で言うと、妻も収入源を持っていることの有り難さです。

上場企業として、収益源は二つ以上は欲しいです。

感じた社風

仲がいい

個性が尊ばれる

失敗より成功、挑戦が大切

忙しい

ザックリ、そんな感じです。

募集内容

調達部がとにかく忙しく、人が欲しいみたいです。

理由としては

  • コロナ明けの供給不安
  • システム入れ替え時の混乱
  • 日々の納入管理で手一杯
  • 単価・見積査定の不十分

求める能力は

  • メーカーの調達経験
  • 自動車業界での勤務歴
  • 海外勤務歴あればなお良し

熱烈な歓迎

この熱烈な歓迎には正直現職採用時との温度差を感じました。仕事に個性が入るとそれは熱量になります。

脈を感じた一次選考 なんといきなり役員

まずいきなり役員面接から始まり、目立ったアピールや職務説明もなく、ただただ話を聞いてことは済みました。

新卒採用と違ってキャリア採用は書類でほとんど決まるといわれます。

私が自動車業界で11年働き、海外経験と調達経験があったことが決め手だったと思います。

また、BtoBの業界の場合、面接といいながら、企業説明や募集背景の説明が大切にされることもあります。

これもあってか、ほとんどしゃべらず終わりました。

求めるものに自分が合わせたのか、相手が合わせようとしているのか、正直こんな面接もあるのかと驚きました。

熱烈な祝福を受けた なんと元上司???

もう驚きしかありません。

元上司の退職話を聞いた日、別日で人生相談の予約を取り付け、私の転職活動が始まりました。

この時、元上司がハイレックスコーポレーションに転職したことは聞きましたし、少しは意識しました。

ただ、まさか、11/1に入社したばかりの元上司が、その2週間後に面接官として出てくるとは想像もしませんでした。

この時はっきりとわかりました。

「この会社は欲しいもののためには社員の個性をちゃんと活用する」

と。

実は私が現職芦森工業に入社した直後に、前職エクセディーの元社長清水春生も転職してきました。

転職面談の時期はほぼ同じだったと推測します。

が、お互い、そんな話は聞かされていません。というか、これが当たり前の対応です。

でも、ハイレックスコーポレーションはちゃんと人の生きてきたバックグランドをいいタイミングで使う企業と判断しました。

過去1番に輝く元上司を見て転職の心固まる

さて、私の実務能力を熟知する元上司を目の前に、さらに何を聞かれるのか・・・

「聞かれるのか」

ではなく、実は

如何に上司が既に活躍しているかを「聞かされ」ました。

なんと、またも聞く面接・・・

現職では輝く姿を見せたことのない元上司ですが、次の職場では光輝いていました。

役員が部外者ならぬ、社外の者に、平社員を褒めちぎる。。。

そんな光景、どこの会社でもそうはないと思います。

そして、元上司曰く、「なぎささんは前職では能力が高くて誰も使えこなせなかった」と(=浮いていた?)

面接中に内定。からの・・・給与交渉?!

自分の活躍の姿が自他ともに明確に見えましたし、現職よりずっと輝けると感じました。

もちろん、即座に内定も!

にとどまらず、給与説明。

そして、(頭に乗った私は)提示給与が少ないことを理由に正直悩みました。

実は元上司も同じ悩みを持って入社したとか。

なんと、元上司と私のために給与改革を約束される

そのことを知ってか、

なんと入社してもない私のために、

そして、入社2週間の元上司のために、

人事部長が社内の給与改革を約束してくれました。

理由は簡単、というか超個性的。。。

「私(人事部長)は変わり者だ」

「そんな私が変わり者と思って採用した* **さんは確かに変わり者だ」

「でもそんな* * *さんが引き寄せた変わり者(なぎささん)はもっと変わり者に違いない」

「こんな変わり者が3人も会社にいたら絶対に面白い」

正直自分を変人と思ったことは過去に一度もなく、自分を変人呼ばわりする人は世界観が小さな人と思って生きてきましたが、逆に器の大きな人もいるもんだと思いました。

「仲の良い社風」

まさにこれにつきる環境で、元上司のように即戦力として輝けるのは嬉しい限りです。

ただ、給料が今と変わらないのはリスクの取りすぎ・・・・

内定の回答を「いつまでも待ちます!」(普通3日)

始まったばかりの転職活動を1社目で終える気もないし、

その後の面接予定は山積みだし、

給料には満足できていない。

「正直もう少し悩む時間が欲しい」

そう伝えたところ、普通は3〜7日までしか待たない内定の受託を

「いつまでも待ちます!!!」といわれました。

こんなラブコール、就職氷河期の私にとっては鼻血です。

悩んで私がとった行動

正直微笑みを隠せませんでした。元上司の輝きと自分へのチャンス。

まず、面接直後に元上司と別席で個別会議

元上司は入社2週間で、正直忙しいはずがない。

その深読みで仕事に戻ろうとするところを呼び止め、彼にとっての転職の決め手と今の心情を聞きました。

「給料は減ったが成功」

これが彼の答えでした。

安売りは嫌だが、彼は輝いている。この輝きに転職意欲に火がつきました。

ここかどうかは別にして、自分には輝ける場所がある。

翌日家族を連れて疑似通勤

ハイレックスコーポレーションはなんと、宝塚歌劇場の道路反対側です。

自宅の箕面からだと今と勤務時間も変わらず、観光地から観光地を移動する楽しい通勤路です。

娘はバレーが好きなので、一緒に宝塚に通勤+通学できたらなぁ〜〜〜とか(お花畑状態)。

将来的にはインドを再チャレできそうな会社だし、宝塚には日本で最もインド通の恩師がいるわけだし。

色々頭の中で理想と人間関係が交差しました。

内定辞退の理由

給与だけが問題でした。その他は全てベスト。

給料が今と変わらない

いや、実際のところ上がるのでしょうが、それがなんとも。。。

この金額には苦い思い出が

提示給与550万円。

この金額は私が4年前に芦森工業から提示された見込み年収で、その後4年間、一度も到達したことがありませんでした。

実際の年収は450万円以下。100万円って、誤差ですか?

そう、実際には上がるのでしょうが、この数字には結局変わらないという意味も感じてしまいます。

会社の平均年収を比べると芦森ハイレックス

どっちの会社が約束する550万円が正しいのか(信頼感)・・・

有価証券報告書に書かれている平均年収を比較すると

実際、芦森工業の社員は「成果不相応にもらっている」意識があるのも事実です。

結論、ハイレックスコーポレーションへの転職は給与が変わらないリスクで辞退

やりがいをとった上司と給与は譲れない私。

人の人生は色々で、大切にするものも、人生の決断も自ずと変わります。

今思うこと

辞退したからお互い無駄な時間だったとは思いません。むしろプラスでした。

この出会いで転職意欲が高まった

転職して光り輝く元上司を見たことは人生観を変えました。

入社たった2週間で、役員から社外の一般人を前に褒めちぎられる平社員(=元上司)。見たことも聞いたこともありません。

「だからあなたも輝ける」

こんな個性的で熱量のこもった説得は考えたこともありません。

こんな面接もあるものかと。。。就職氷河期を呪うと同時に、時代に合わせてちゃんと自分の時価評価を見直さないといけないと心が決まりました。

自分の過去に自信をもてた

最初の応募、最初の面接で、熱烈な歓迎を受けたことは自分の転職活動をアクセル全開にしました。

私は今の会社で取り立てて認められているわけでもないですし、また悪評もありません。

全員がボトムに合わせるよう振舞う会社なので、正直、自己成長は家庭と副業に託していました。

でも男なら、やっぱり本業で稼ぎたいし、輝きたい。

てか、輝きと稼ぎは両方取りたい。

そんな両方狙いの方針は最初に「いつまでも待つ!!!」という熱烈ラブコールから心が決まりました。

結果、ヤンマーの内定をもらえた

改めて、自分のしたいことは何か・・・

海外で輝きたい!

サラリーマン人生の中で、一度は海外子会社の社長になりたい!!これが俺の夢の果て。

就職氷河期の逆境で、雇用を作る側になってみたい。

正直、ダメ社員だったところも多々あるインド時代の自分に再チャレンジしたい。

 

チャレンジ!

 

そう、海外経験に裏打ちされた前向きさとチャレンジ精神こそが自分の本性だと改めて気づき、

次回、ヤンマーで内定をもらうことにつながりました。

ここは次回の記事で。