太陽光の投資環境悪化#2 廃棄費用の積立年間10万円*10年 パブコメで経産省に出してみた

太陽光発電

先日の記事の続きです。売電事業者の中では、パブリックコメントをしてみました!というツイートがあふれています。

  • 事業者じゃないけど、エコ事業は応援したい
  • 事業者だけど、何を書いたらいいかわからない
  • 質問より数なのはわかるけど、コピペする文章が欲しい

こんな人に向けて、なぎささんの事例を発信します。(オタク記事か・・・)

本日の記事

  1. パブリックコメントとは
  2. パブリックコメントの投稿の仕方
  3. なぎささんのパブリックコメント

この記事から得られるもの

手取り早く、エコ事業推進に票を投じる方法を教えます。

パブリックコメントにはネット環境以上のものは必要ありません。このブログを見れる時点で誰でもできます。名前や住所、連絡先という、個人情報の提出は一切不要です。もし「手っ取り早く」エコ事業を推進したいと思う人がいたら、この記事を参考にしてみてください。

この記事を書いているなぎささんは

先ほどパブリックコメントを出しました。

書いていて何個か問題にブチ当たったので、そうならないための解決策も残しています。

1.パブリックコメントとは

前回の記事のおさらいになります。

✔︎今決まろうとしていること

太陽光などの売電事業者に対して、「解体費用の強制積立」が決まろうとしています。積立期間はFIT20年間の後半10年。金額は毎月10万円なので、総額100万円程度。徴収方法は売電収入から強制引落。

これ自体には理由あってのことです。ただ、個人的には「解体」=「事業撤退」を前提とした国策ではなく、「修繕」=「事業継続」を前提とした制度にして欲しいです。太陽光パネルは法定耐用年数17年ですが、発電寿命はもっと長く、解体の事例はありません。解体ありきの国策はおかしいと思います。もちろん、既存事業者として、ポジショントークで利益圧迫も困り物ですが、公益も大切にしています。卒FIT後の太陽光ほど、安全・安価な分散電源はないと思います。細かくは後ほど。

✔︎パブリックコメントとは

政府が省令案を各委員会で作った後、広く一般に意見を求める方法です。今なら反対票を投じることで、見直しも可能です。

✔︎質より数

多分、このツイートが一番わかりやすい説明です。反対どうこうより、世間の興味関心を集めたという事実が大切です。ぶっちゃけ質より、量らしいです。

2.パブリックコメントの投稿の仕方

✔︎投稿方法

ここから投稿できます。スマホOK。個人情報の提出不要。いつでも、誰でも、どこからでも提出できます。ただ、期限が3月9日までなので、そこだけ注意ください。

✔︎注意#1「意見募集要項」(PDF)は確認必要

これをしないと、「意見入力」のボタンが機能しません。PDF3ページのファイルを別画面で開く(ポップアップ)する必要があります。

✔︎注意#2 ポップアップ解除

多くの人は無関係です。

ポップアップブロックがあると、「意見入力」のボタンが使えません。解除方法はここから確認ください。スマホなら直接いけましたが、PCだと操作設定が必要な場合があります。私はこの操作にてこずりました。

✔︎注意#3 入力欄には禁則文字が結構ある

何が禁則文字かはわかりませんが、何度もいろんな文字を削除しながら入力しました。内容は別にして、そのままコピペできるなぎささんの事例を用意したので、参考にしてください。

3.なぎささんのパブリックコメント

手取り早く、それらしいコメントをしたい人はコピペしてください。禁則文字確認済です。

解体費用の積立は、修繕積立金、もしくは修繕目的の任意保険に置き換えるべきです。

その理由は、社会に安全・安価な分散電源を普及促進させるためであり、具体的には以下の4つの理由が挙げられます。

1再エネ普及促進と逆行し事業者の利益圧迫になる
2解体と修繕は線引きが不明確で事業者の不安になる
3解体だけを目的にすと市場競争が遅れる
4修繕を目的とした任意保険は既に広く運用されている

以下、その内容を細かく説明します。

1再エネ普及促進と逆行し事業者の利益圧迫になる
今検討されている制度は、実質的にFITの売電単価を0.52から1.62円下げるものです。後発的に設けられるため、事業者の利益を想定外に圧迫します。そもそもFITの売電単価は、次のような概念で決められており、後発ルールで利益が悪化すると今後の普及促進に悪影響を与えます。
 「調達価格や調達期間は、各電源ごとに、事業が効率的に行われた場合、通常必要となるコストを基礎に適正な利潤などを勘案して定められます。」元:資源エネルギー庁HP

2解体と修繕は線引きが不明確で事業者の不安になる
解体は更地に戻す「完全解体」と修繕の過程で生じる「部材廃棄」の二つがあります。事業者からするとこの線引きは曖昧で、不安の元です。「使いにくい積立金」でしかありません。本来修繕すれば使えた発電所に事業撤退を誘発させ、本来の普及促進の目的に逆効果を与えます。あるべき姿は、修繕することで、安全・安価で継続的な発電をすることです。

3解体だけを目的にすと市場競争が遅れる
太陽光パネルの法定耐用年数は17年ですが、実質的な発電寿命はもっと長く、その終わりはまだ誰も知りません。「解体」という事業自体、まだ世の中に存在していません。実質的な解体費用は不明確であり、その市場競争はかなり遅れて発生します。あるべき姿は、修繕と保険の市場競争を高めることであり、完全撤退を前提とする積立金制度は社会のためになりません。

4修繕を目的とした任意保険は既に広く運用されている
修繕行為は台風の後など、常日頃から行われています。また、火災保険や設備メーカーの出力保証など、多くのところで保険も存在します。事業者としては修繕環境を整え、事業継続することを望んでいます。一般的消費者としても、安全・安価な分散電源は本来の目的に叶うものです。