インドの文化外交 6月21日は「国際ヨガの日」 東京スカイツリーがヨガの聖地に認定!

インド経験 徒然

インド好きやヨガ関係者にとって、昨日は年に一回の記念日です。

そう、6月21は「国際ヨガの日」なのです。

  • それって、誰が言い出したん?
  • マニアの集まりか?
  • あんまり関係ないよね~~~

そう言わずに聞いてください。

これはインドが世界に仕掛ける環境ビジネスみたいなものです。

気づけば流行であり、ファッションであり、「次の時代」かもしれません。

本日の記事

  1. 6月21日に世界で何が起こったか?
  2. 「国際ヨガの日」とは何か?
  3. あなたも無視できない時代のチャンスかも

この記事からわかること

インドの文化発信力のうまさが分かります。

インドを訪れる人(特に日本人)はよく、「買うものがない」と言い、物欲を果たせずに終わります。

でも、長期的に見ると、スパイシーな日々が忘れられず、気づけばインドのことを思い返します。

そう、インドの対外発信は昔から「文明」ではなく、「文化」なのです。

この最たるものが「国際ヨガの日」です。

ちょっと前までは、環境問題をファッションと思う人はいませんでした。でも気づけば、今これに鈍感な人は「ダサい認定」です。これがEUのやり方。

同じ感じで、「健康でない=ダサい認定」、ヨガをしないのはだらしない!なんて日が「インドのやり方」としてくるかもしれません。よ。

この記事を書いているなぎささんは

自称、インド特性では誰にも負けない男です。(関連記事#1#2#3#4#5

実家は老舗のヨガ教室で、インドとの文化交流で生計を立ててきました。

大学ではヒンディー語を専攻し、インドには国費留学も。

就職してからはインドに5年間駐在勤務。

育ちも、学歴も、職歴も、スパイシーな仕上がりです。

実家のライバルビジネスとして、いろんな類似ビジネスの浮き沈みを見てきました。

エアロビ、ビリーズブートキャンプ、ピラティス、などなど、

古い話をすると、オーム心理教事件での業界の底値も少年時代に経験しました。

その身からすると、一時期は「絶対流行」、そのうち沈む。と冷ややかに感じていましたが、

「国際ヨガの日」をきっかけに、環境問題なみのブームの到来を感じるようになりました。

1.6月21日に世界で何が起こったか?

まずは、世界の動きを見てみましょう。写真が何より分かりやすいです。

✔︎まずはインドからです

まず、首都デリーはこんな状況です。

モディ首相も群衆の中に溶け込んでいます。さすが、言い出しっぺ!

で、終わらせないのが、インドのすごさ。

 

ヒマラヤで! 国境警備のインド軍です。

そして、インド洋の軍艦で。インドって、広い国ですね。

✔︎続いて、親近感のある日本

スカイツリーで!

いや、実はヨガの「ポーズ」だけではありません。

ミスジャパンの代表、インド大使、自民党の大物国会議員、みんなそろって、祝賀ムードです。

✔︎そして、なんとスカイツリーは正式にヨガの聖地認定に

こういうことがネットニュースだけではなく、政治イベントとしてあると目を見張ります。

・インド政府はヨガ検定のプロモーション団体として全日本ヨガ連盟と連携協定を締結

全日本ヨガ連盟はスカイツリーをヨガの聖地認定(関連記事

・サンジェイ・クマール・ヴァルマ駐日インド大使閣下が祝辞(関連動画

下村博文 元文部科学省大臣も祝辞(関連動画

・ミスジャパンの代表者も参加(関連動画

・みんなでヨガ+インスタ

・この投稿がインド政府の外務省HPに掲載

・世界的な動きとして、国連も記念日をプロモーション(関連動画

✔︎気づけば、世界中が記念日ムードです。

2.「国際ヨガの日」とは何か?

そもそもこれはなんなんでしょう。

✔︎誰がどう決めたか

2014年9月27日、インドのモディ首相はニューヨークでの国連総会で「ヨガは平和な社会をつくるための最適の手段」とヨガについて演説しました。(国連総会の採択書

その後、日本政府を含む共同提案国177カ国からの賛同を受け、毎年6月21日を「国際ヨガの日」とすることが採択されました。因みに、この決裁スピードは国連史上最速です。

この日にした理由は、北半球の場合日照時間が一番長い(=縁起がいい)日だからです。

インドの文化外交の手腕がよくわかります。

✔︎どの範囲で認められているか

国連総会で賛同した177の国全てで認められた記念日です。

もちろん、アメリカも中国も日本もいます。

国連総会って、、、

記念日設定のやり方がスゴいです。

繰り返しですが、インドの文化外交の手腕がよくわかります。

✔︎なぜバズるのか

それはヨガの器が圧倒的に大きく自由だからです。

サンジェイ・クマール・ヴァルマ駐日インド大使閣下の説明(の動画)を引用すると、

「ヨガ=呼吸法+体操+瞑想」です。

日本にもラジオ体操と禅という有名な代替物がありますが、今一つ対外的な推進力や「ファッション性」にかけます。

なぜヨガだと広まるのか?

それは、言葉の由来が「つなぐ」という意味のサンスクリット語であり、広がりを大切にしているからです。

なので、ヨガは哲学、ヨガは宗教、ファッション、音楽、文学、健康、、、何を言っても全て正解とばかりに、解釈が自由です。

いくらでも特技の「かけ算」をすることで個性を出せます。

いくら細分化したとしても「ヨガ」として一体感があります。

Unity in Diversity

インド人が大好きな、インドを表した一句です。

そして、このインドらしい文化を、

世界で最もフォローワーを持つ男、モディ首相がインスタとTwitterで拡散しているのです。

3.あなたも無視できない時代のチャンスかも

さて、これだけ盛り上げておきながら、実は規模が小さいように思います。

✔︎今なら小さな力で大きな波を!

インド外務省のHPを見ると、今回のイベントに参加した国の活動写真が掲載されています。

参加国を挙げると、

え、少なくない!

そうなのです。少ないのです。

因みに、Twitterやインスタ、Googleトレンドで探しても、個人プレイばかりが目立ち、「バエません」。記事にもしずらく、広がりにかけます。

つまり、今なら小さな力で大きな波を作れるのです。

✔︎ヨガの真髄は個性とのかけ算

それでいて、「ヨガ*特技」という個人のマーケティングには無限の可能性があります。

  • ヨガ+旅行
  • ヨガ+仲間
  • ヨガ+自然
  • =リゾートヨガ?

逆に、この真逆の組み合わせで

  • ヨガ+引きこもり
  • ヨガ+孤独
  • ヨガ+都会
  • =たぶん 今回スカイツリーに集まった人の日常??

これでも十分成り立ちますよね。

✔︎ヒットした場合の成功の大きさ

この延長で、来年の6月21日にヒットを出せれば、どんなことでも大きな広告効果が期待できます。

一例を挙げると、野菜ソムリエ協会(動画リンク)は今回インド大使館のイベントに乗っかり、祝辞を寄せています。ここに集団ヨガの写真も載せれたら、もっとバズったと思います。うまくすれば、インド外務省のHPや、はたまたモディ首相のリツイートなど。(関連動画

インド人は、外国人が自国文化の真似をすることに対して、極端に満足の沸点が低いです。

当たり前ですが、褒められると嬉しいのです。

✔︎環境意識と同様に健康意識もビックワード

昔と違って環境意識が低いとダサい認定を受けます。

これがEUが推し進めてきた環境政策であり、EUのやり方です。

気づけば「問題」ではなく、「ファッション」という手法です。

今の会社も、前の会社も太陽光発電を自社商品のごとく、「宣伝」しています。

ヨガも同じ手法で「ファッション」というポジションを築きつつあります。

不健康はダサい。

タバコも酒もダサい。

ヨガはカッコイイ。ここに特技をかけ算して個性を出し、コミュニティーが作れたら最高。

こんなファッションが「インドのやり方」として迫りくるように思います。